Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました。マンガが大半を占めていますが小説も好き。マンガはコミックで読む派。本は買って読む派なので常にお金と収納が足りません。例年1000冊以上コミック読んでます。ちなみに当ブログのアフィリエイト収入は昔は1000円くらいいった時もあったけど、今では月200円くらいです(笑)みんなあんまりマンガは買わないんだなぁ。。収入があった場合はすべて本の購入に充てられます。

小説(国内)

300年の時を超え、好きな人の子孫と恋をする。 小川一水/天冥の標VIII ジャイアント・アーク PART2 (ハヤカワ文庫JA)

プラクティスの皇帝となったミヒルは姉のイサリを冷凍睡眠から目覚めさせる。 イサリはミヒルから逃れようと地下へと進み、偶然、メニーメニーシープ(と思い込んでいる)世界へたどり着く。 そう、1巻との接続がここでなされるのだ。天冥の標? ジャイアント…

誰も幸せにならない争いが起こり、いよいよ物語が動き出す。 小川一水/天冥の標 Ⅵ 宿怨

第6部は大ボリュームである。 これまで各種族の来し方を語ってきたけれど、 ついに物語が動き出す。天冥の標? 宿怨 PART1作者: 小川一水出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2013/03/29メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る天冥の標? 宿怨 PA…

アンドロイドの自我、アイデンティティといったテーマを官能小説の皮で包んだような仕上がり。 小川一水/天冥の標 Ⅳ 機械じかけの子息たち

第四部はLoversたちの物語。ラゴスはいかにしてラゴスになったかというこれまた Loversの原形が成立する所の物語なんだけど、 最後までラゴスは脇役、のように見えて最後はやっぱりラゴスの物語なんだよね。天冥の標? 機械じかけの子息たち作者: 小川一水出…

第三部は少年の成長物語でもある。 小川一水/天冥の標 Ⅲ アウレーリア一統

第一部で出てきたアンチヨークス=海の一統のご先祖様のお話。救世群に続き、アンチヨークスの先祖の物語はこれまた第一部の伏線に そっと触れながら進んでいく。天冥の標? アウレーリア一統作者: 小川一水出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2013/02/27メデ…

第1部で提示された謎が現代の日本を舞台に徐々に解きほぐされていく! 小川一水/天冥の標 Ⅱ 救世群

舞台は未来の植民星から一転、現代の日本へ! 未来のどこかの物語から、ぐっと現実感が増してくる。天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)作者: 小川一水出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/03/05メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 78回この商品を含むブ…

これ、間違いなく面白いから一気に読むの確定!! 小川一水/天冥の標 メニー・メニー・シープ

小川一水さんの天冥の標が10年の時を経て完結したらしい。 としたり顔で語っているが、小川一水さんのことも、 天冥の標のことも知ったのはごく最近だ。twitterで流れてきた小川さんの選評が素晴らしいという話が気になり、 選評読んだら素晴らしかったので…

ロードス島戦記とグランクレスト戦記、新旧両作の共通点に思いを馳せる。 水野良/グランクレスト戦記

水野良さんデビュー30周年を迎えていた模様。 そして誰もが?知ってる日本のファンタジー小説の元祖的な 『ロードス島戦記』の著者である。30~40代の人には懐かしい思い出となっているはず。 ロードス島の新作も書き下ろしていると聞き、 25年ぶりに再読し…

僕たちもまた、ゲームの王国に住んでいる。君のプレイしているゲームはなに? 小川哲/ゲームの王国

カンボジア、ポル・ポトの隠し子、SF、という一見すると不思議な取り合わせなのだけど、 読み始めるとすぐに引き込まれる。真実がわかる少女ソリヤ、天才少年ムイタック、 Boy meets Girlで物語は動き出す。 ゲームの王国 上作者: 小川哲出版社/メーカー: 早…

絶対的な存在を演じざるを得なくなったサラリーマンの葛藤! 丸山くがね/オーバーロード

ラノベってほとんど読んだことなかったんだけど、 この本は前から気になってた。 想定がいわゆるラノベと全然違う重苦しい雰囲気だし、 1冊あたりの分厚さがすごくて、書店の棚に並んでるさまが圧巻だったから。で、いつか読もうと思ってたのを息抜きがわり…

桃栗三年、柿八年、アルスラーンは三十年。 田中芳樹/アルスラーン戦記

漫画化され、アニメ化されると共に、 え、完結してなかったの!?という衝撃を与えたアルスラーン戦記が、 ついに、完結した!!!王都炎上・王子二人 ―アルスラーン戦記(1)(2) (カッパ・ノベルス)作者: 田中芳樹,丹野忍出版社/メーカー: 光文社発売日: 2003…

文章から夜の匂いがする、14年ぶりの新作が発売された伝説の作家の処女長編。 原りょう/そして夜は甦る

原りょうのことを知ったのはつい最近、 早川書房さんのTweetがきっかけだった。とても寡作な作家らしく、3月に14年ぶりの新作が出たのだ! これはちょっと気になる、というわけで、今さらながら読んでみた次第。で、これまで出ている長編は4作品。 今から呼…

東北新幹線の中という制約の中で疾走するドラマ!! 伊坂幸太郎/マリアビートル

緊張と緩和。 これが物語に人を惹きつける基本なんだと、誰かが言っていた気がするんだけど、 まぁ、大筋それには同意する立場。で、物語の緊張感は制約があればあるほど盛り上がる。そのための舞台設定ってとっても重要だと思うのよね。で、この小説は舞台…

人類滅亡の脅威は人類の進化からもたらされる。 高野和明/ジェノサイド

作品は2011年に出版されているが、今読むと いけすかないアメリカの大統領がトランプを彷彿とさせて 妙なリアルさを感じる。人類滅亡の脅威は人類の進化からもたらされるっていうお話なのだが、 進化した人類は文字通り人知を超えている、という設定が面白い…

女の内股に刺青。金田一シリーズでやや淫靡な中編。 横溝正史/スペードの女王

推理小説とか本当に読んでこなかったので、 今更なんですが、それだけ楽しみがあると思えば、世の中面白い本だらけ。というわけで、今更シリーズですが、横溝正史の金田一シリーズ、 スペードの女王を読んでみた。 角川から金田一耕助ファイルっていうのが出…

虚構の信ぴょう性を虚構が重ねていく緊張感のある物語。 奥泉光/虫樹音楽集

歴史を語ることの難しさとか、そもそもの歴史の虚構性みたいなものを 意識している作家だと知り、順番としてはおかしいのだけど『東京自叙伝』読んでから、 続けてこっちも読んだ。あるジャズミュージシャンにまつわる思い出と、カフカの『変身』が絡まり合…

東京が東京の歴史を語るのだけど、果たしてどこまで信じられるか。 奥泉光/東京自叙伝

東京の地霊が、幕末の維新から現代までを語るという設定で、 各時代ごとに主人公が変わる。地霊が乗り移る人物が主人公なのだが、地霊は次から次へと渡り歩いていくのだ。その時々の同時代人を通じて描かれる東京なのだが、 あくまでも全てを見てきた東京の…

ちょっと意地悪な仕掛けが施された推理小説。素直に騙された! 筒井康隆/ロートレック荘事件

あゆみBOOKSが好きだったんだけど、 社員が選ぶ売りたい文庫で堂々の1位に輝いたのがこの作品。もちろんかなり昔の作品なのだけど、筒井康隆は今なお通用する面白さということ。普段、推理小説は全然読んでいないから、素直に読んで素直に騙されてしまった…

グリコ・森永事件を題材にした今年注目の1冊! 塩田武士/罪の声

第7回山田風太郎賞がグリコ・森永事件をモデルに書かれた『罪の声』に 決定したというニュースを目にして、いつか読むつもりだった本書を手に取った。罪の声作者: 塩田武士出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/08/03メディア: 単行本この商品を含むブログ (…

歴史小説としては、そんなに楽しめなかったのよね。 阿刀田高/獅子王アレクサンドロス

ギリシャ神話や、ホメロス、シェイクスピアなど、 古典的教養モノをうまいことまとめた本を書いてる人、という認識なのだけど 短編の名手だったりもするらしいね。読んだことないけど。で、アレクサンドロス大王のことも小説にしていると知ったので、 無性に…

日本古来の異能者バトル*現代の学園モノ 萩原規子/RDG レッドデータガール

なんとも雰囲気の良い児童文学。 表紙の絵とか装丁から醸し出される佇まいがとても良くて、 いつか読もうと思っていたのをついに読了。山伏や陰陽師など日本古来の人知を超えた力をテーマに、 無自覚にその力を受け継ぐ主人公の女の子の物語。レッドデータっ…

知識を学び、次代へ繋げると言うことは、歴史上凄まじい営み 萩 耿介/イモータル

失踪した兄が残した『智慧の書』に導かれて、 インドへ向かう弟がする不思議な体験。イモータル (中公文庫)作者: 萩耿介出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2014/11/21メディア: 文庫この商品を含むブログを見るウパニシャッドとかショーペンハウエルとか…

ヤン・ウェンリーって日本人の美学を体現する存在なんだな。 田中芳樹/銀河英雄伝説

今、再び漫画化されている銀河英雄伝説。 アルスラーン戦記と言い、田中芳樹ブームが再燃の兆し。で、実際藤崎竜の漫画版コミックを読んだら、 懐かしさマックスで原作を再読してしまった。実に20年ぶりの再読。時空を超えた読書って感じ。銀河英雄伝説 1 (…

40代働く独身女性の焦りや諦念は面白かったよ。作品のテーマとしての震災はどうでもいいや。 桐野夏生/バラカ

震災がテーマの桐野夏生最新作。桐野夏生はなんかダークでドロドロしたもの描くイメージ。 妻は何作か読んでるみたいだけど、自分は初桐野。バラカという少女と周囲の人間の群像劇なんだけど、 若干拍子抜け。いや、確かにどういう話になるのかなーって思っ…

SUPERCARのギタリストだったんだね! もっと書いてほしい。 いしわたり淳治/うれしい悲鳴をあげてくれ

近所の書店でものすごくオススメされてたから、 何も考えずに買ってみた。いしわたり淳治という人も、よくわかってなかったのだけど・・・。SUPERCARのギタリストだったんだね! その後は作詞とプロデュースの方で随分活躍しているみたい。うれしい悲鳴をあ…

生々しいというか、若干生臭いリアリティ。 窪美澄/ふがいない僕は空を見た

物凄くいまさらなのだけど、 本棚整理していたら出てきたから読んでみた。話の筋は高校生が人妻とコスプレ不倫して、 夫にばれて復讐される。で、ネットに晒されて引きこもっちゃったりするわけだ。 ってな話なのだけど・・・。まぁ確かにネットに晒されたら…

他者の視線や評価を意識して演じているとすれば、それはこの本の中の世界と同じくらい滑稽。 筒井康隆/48億の妄想

筒井康隆の処女長編。 作家のシニカルな魅力がちゃんと詰まってる。 やっぱり処女作って作家性が色濃く出てくるんだな。で、本作は誰もがテレビに夢中な世界。 テレビに出ることを夢見ていて、テレビに振り回されている。 街の至る所にカメラが仕込まれてい…

又吉先生おすすめ。脳、意識、宗教、エロ、テロ、右傾化、そんな感じのキーワードてんこ盛りで同時代性抜群な作品。 中村文則/教団X

いま、話題の書。 ピースの又吉が面白いって言ったとかで、 ネットのニュースになってみたり。中村文則は若手の実力派で、色々書いてる。 気にはなってたけど、これが読むの初めてです。教団X作者: 中村文則出版社/メーカー: 集英社発売日: 2014/12/15メディ…

キャラの魅力で突っ走るある意味単純なお話だけど、読んでて気持ちいいんだよね。 田中芳樹/アルスラーン戦記

荒川弘のマンガ化で俄然盛り上がっている『アルスラーン戦記』、 何が驚いたって、まだ原作は完結していないってこと! どんだけ遅筆なんだ。でも原作もいよいよクライマックスに来ているようなので、 マンガ化、アニメ化と合わせて数年のうちに完結するんじ…

普通に良い本なのだけど恋愛小説として読むと最高に笑える。池井戸潤/鉄の骨

ドラマ『半沢直樹』の大ヒットで一躍超有名作家になった池井戸潤。 でも彼はなるべくしてなったと言うか、昔からいろんな業界をテーマにした 面白い小説をたくさん書いている。『鉄の骨』は建設業界を舞台に談合問題を取り上げた小説。鉄の骨作者: 池井戸潤…

作家に取ってもまったく重要でない作品だと思うけれど、それくらい緩い作品も楽しい。 筒井康隆/マッド社員シリーズ

リクルートに請われて書いたものらしいけど、 リクルートの担当はもっと前衛的な物を書いてほしいとか、 言いたいこと言ってたらしく、辟易したみたいな話があとがきに書いてあった。サラリーマンを主人公にした、ナンセンスで皮肉な短編が5本。主人公は更利…