Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました

すんごい地味だけど良い作品描くよなーっていう人。 鴨居まさね/SWEET デリバリー

自分たちのこだわりをつめたオリジナル結婚式を
プロデュースする小さな会社が舞台。

ドラマの原作にもなったそうだが、ドラマは見たこと無い。

SWEETデリバリー 1 (集英社文庫―コミック版)

SWEETデリバリー 1 (集英社文庫―コミック版)

鴨居まさねは、一言で言うととても地味。
作品が、地味。だけど、これが滋味に溢れている。

なのでわかりやすい恋愛話とかは期待しない方がいい。

枡野浩一が解説で書いていたけれど、
その小さなブライダル会社の社長は30代半ばの元カメラマン、
副社長は30代の女、二人は婚約状態で付き合っていて、
籍は入れてないけどほぼ夫婦的な雰囲気。

こんな設定だと、いわゆる恋愛話としては盛り上がる訳が無い。

普通なら、客とのドタバタを乗り越えつつ、
二人に愛が芽生え~みたいな話として描かれるってのが王道。
でもそういうことしない。その地味さが面白さ。

だからこそ、ちょっとしたディテールの描写が
きらりと光る作品になってくるんだろうけど。

後半の方は社員のデコラちゃんの方が何かと目立ってきて、
社長夫妻の存在感がどんどん無くなってくる。

なんというか生活の中の惰性がちょろっと描かれるのが
この人の作品のいい所なのかも。

付き合ってても、結婚しても、子供できても、
人生は結構惰性で成り立っている訳で、
毎日毎日ドラマティックなことなんて起こらない。

だらだらと繰り返されていく日常の中で、人は疲れる。
でもまぁ色々なことは惰性でこなしていく。
そういう側面を感じさせる地味=滋味、が鴨居まさねのいい所。

鴨居まさねと言えば、
昔読んだ『雲の上のキスケさん』が良かった気がするなぁ。
あんま覚えてなくて、ただ良かった印象だけだから
また今度読み直してみよう。

雲の上のキスケさん 2 (ホーム社漫画文庫)

雲の上のキスケさん 2 (ホーム社漫画文庫)


SWEETデリバリー 1 (集英社文庫―コミック版)

SWEETデリバリー 1 (集英社文庫―コミック版)