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Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました

JAZZのことを知らなくても楽しめるし、読んでもJAZZの事はわからない『ヒカルの碁』系マンガ。 石塚真一/BLUE GIANT

今日び、JAZZなんてもんを題材にして売れるんかいなって感じだけど、
地味に売れてる良作。

個人的にはこの作品は『ヒカルの碁』だと思っている。
碁のことを知らなくても楽しくて、読み終わっても全く碁のことがわからない傑作漫画。
『Blue Giant』もそんなところがあって、JAZZを知らなくても、
普通に楽しいと思う。

努力して、仲間集めて、挫折。
そういう意味では友情、努力、勝利のジャンプっぽい要素が満載の漫画。

前の作品は山岳救助を描く『岳』という作品。
そういう意味ではこの人は常に
メジャーとはちょっとずれた世界、だけどとても奥深い世界を描く人。

最近のJAZZの漫画といえば『坂道のアポロン』が記憶に新しいな。

坂道のアポロン (1) (フラワーコミックス)

坂道のアポロン (1) (フラワーコミックス)

坂道のアポロン コミック 1-9巻 セット (フラワーコミックス)

坂道のアポロン コミック 1-9巻 セット (フラワーコミックス)

まぁ、これはJAZZのブルージーな感じというよりは爽やか思春期、繊細ちゃんな印象だけど。
まぁこれでJAZZって言われてもなー、みたいな。

もうちょい硬めなのだと、『Blow up!』もJAZZだね。

Blow up! (小学館文庫)

Blow up! (小学館文庫)

まぁ、でもそれらの作品よりも真正面からJAZZに向き合ってんのがこの『Blue Giant』なわけだ。
音楽系の漫画全般に言えることなのだけど、漫画は音は鳴らせない。
だから、音をどう表現するかってのがポイントなわけだ。
それは人の表情だったり、演奏者と観客を通じて描かれるのが多い。
まぁ、そうだよね、普通。
で、その音楽の描き方が素晴らしく〜とかしたり顔で褒められるんだよね、こういう売れてる音楽漫画は。

でもそれはポイントが違うと思うんだよな。
大体の音楽漫画がやってる音の表現ってほとんど同じだと思う。
音の表現が素晴らしいわけでも斬新なわけでもなく、普通にマンガとしておもろいだけだと思うんだよね。

音楽の描き方っていう視点でなんか毛色が違って面白いのは『神童』とかかな。

神童 (1) (双葉文庫―名作シリーズ)

神童 (1) (双葉文庫―名作シリーズ)

神童 (2) (双葉文庫―名作シリーズ)

神童 (2) (双葉文庫―名作シリーズ)

神童 (3) (双葉文庫―名作シリーズ)

神童 (3) (双葉文庫―名作シリーズ)

この作品は本当に「音」を「描いてる」からな。
こういうアプローチする音楽漫画ってすごく少なくて新鮮で、
こういうのを音楽の描き方が云々っていうのはわかるんだけどね。

で、この本なんだけど、音楽の描き方よりも人物と物語だよ。
とにかく登場人物の成長が楽しみでならない。

おっさんの世界で頑張る若い才能たちの苦悩と成長。
いいじゃないか、おじさんが見ても、若者が見ても楽しめる。
そしてすげー泥臭い。
繰り返される泥臭い努力。

その泥臭さからブルースが匂い立ってくる。
ブルースって元は労働歌だもんね。

ま、いろいろ書いたけど、個人的にはJAZZ大好きだから無条件で面白いんだよね!