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読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました

人攫いが仕事の集団が主人公だけど、活劇にはしない辺りがミソ。 オノ・ナツメ/さらい屋五葉

タイトルにさらい屋とあるように人攫い、拐かしを生業とする5人組の物語。
主人公は冴えないお侍さんでひょんなことから巻き込まれていくのだけど、
いわゆるピカレスクものに見えてちょっと違う。

単純なピカレスクものであれば、人をさらうなり、なんなり、
悪いことしてる活劇っぽい部分が見せ場になるはずなんだけど、
この作品ではそう言った活劇っぽいところはほとんど描かれない。

この作品が描くのは五葉のメンバーそれぞれの過去であり、
こじらせた人間同士の人間関係だったり、
そこに主人公が絡んでくることでの変化であったり。

で、その中でも一番こじらせてるのが頭領の弥一であり、
次第に主人公の冴えないお侍さんと弥一の物語になってくる。
そんな感じのお話だからやっぱり随所に腐女子を萌えさせるBL的な要素もちらほら。

絵の雰囲気も時代劇とあってる気がするし、雰囲気だけの作品ってわけでもなくまとまってるし、
地味だけど良い作品だったな。

でも、このメンバーがバリバリ活躍しまくるわかりやすーい活劇も見てみたい気がする。
難しいこと抜きにした単純な話をこの洒落た絵で書いても人気出る気がするんだけどな。