Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました。マンガが大半を占めていますが小説も好き。マンガはコミックで読む派。本は買って読む派なので常にお金と収納が足りません。例年1000冊以上コミック読んでます。ちなみに当ブログのアフィリエイト収入は昔は1000円くらいいった時もあったけど、今では月200円くらいです(笑)みんなあんまりマンガは買わないんだなぁ。。収入があった場合はすべて本の購入に充てられます。

ヒーローは名詞ではなく、動詞 トラヴィス・スミス/アメコミヒーローの倫理学

DC、マーベルのスーパーヒーロー10人の中で、
現代社会で最も望ましい特製のモデルになるのは誰かを検証する、という本。
空想科学読本的な雑学系ではなく、ヒーローの倫理を考察する。

MCU作品全て見て臨んだけど、
それだけじゃちょっと知識不足な感がある。
著者は86年にX-MENのコミックを買って以来、
新刊を買い続けているらしいアメコミオタクなので、
正直嬉々として語るのだけどついていけないところも多い。

アメコミヒーローの倫理学 10人のスーパーヒーローによる世界を救う10の方法

アメコミヒーローの倫理学 10人のスーパーヒーローによる世界を救う10の方法

それでも理解できる箇所で興味深いのは、
それぞれのヒーローのスタンスが全然違うところ。

キャプテン・アメリカの性格は生まれながらのヒーロー、
力は弱くても心はヒーローだった彼が力を手に入れた。
ヒーローであることに疑問も持たなそう。

対するアイアンマンは、キャプテンのような根っからのヒーローではない。
彼は、皆が思うヒーローを演じているし、演じようとしている。
自分が根っからのヒーローではないことも自覚していると思う。

ヒーローを演じた結果、ヒーロー的な行動を取っている。
そこにはヒーロとして生きたいという願望や憧れもあるのかも。
だからこそ、アイアンマンは葛藤するし、時にハメを外す。
ヒーローである前に人間、そんなところが魅力的なんだよな。

また、バットマンに関して、ブルース・ウェインバットマンが変装した姿、と言っているのも面白い。
本質はバットマンの方にあり、バットマンが世を忍ぶ仮の姿を撮っているのがブルース・ウェイン

あとがきに書いてあったロバート・ダウニーJr.の名言も良かった。

私たち全員が何かしらヒーローらしいことをしていると思いますが、ヒーローは名詞ではなく、動詞なのです。
P.292

アメコミヒーローの倫理学 10人のスーパーヒーローによる世界を救う10の方法

アメコミヒーローの倫理学 10人のスーパーヒーローによる世界を救う10の方法