浦沢直樹で一番の傑作は何かと聞かれたらそりゃあもう『MASTERキートン』で決まり。
その後の引きは強いけど、自分で広げた風呂敷全くたためない作品群を見る限り、
『MASTERキートン』を越える作品は出てきそうにない。
- 作者: 浦沢直樹,長崎尚志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/28
- メディア: コミック
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MASTERキートン コミック 全18巻完結セット (ビッグコミックス)
- 作者: 浦沢直樹勝鹿北星
- 出版社/メーカー: 小学館
- メディア: コミック
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そんな傑作がしばらく重版かからず書店の店頭から消えていたことを知ってるだろうか??
原作者の勝鹿北星と浦沢直樹と当時担当編集だった長崎尚志が揉めたのがその原因。
Wikipediaにもちょこっとだけ載ってる。
これだけだと真実がどうなのかは良くわからんけど、でもまぁ、なんか嫌な感じ。
で、この長崎尚志ってのが後に小学館を辞め、浦沢のプロデューサーというか、
エージェントみたいな存在になるんだけれど、
浦沢直樹の作品がどんどんつまんなくなっているのは、
ひとえにこの人のお陰であるように思えてならない。
優秀な編集者が独立する事例は色々あるけれど、
長崎尚志の場合は浦沢依存が激しい。
講談社から独立した樹林伸とはそこら辺がちょっと違う。
まぁ樹林伸は元編集者だけど完全に原作者だから
立ち居地がちょっと違うのかもしれないが。
と、いうわけで『MASTERキートン』はとにかく素晴らしいのだけど、
この騒動を思い出すから複雑な気分。
そして満を持して、浦沢、長崎の両名の名前がどどーんと出たこの新作の
MASTERキートンに若干の気持ち悪さを感じるのは避けられない。
まぁ、たしかにちょっと硬派で社会派っぽいテーマとかを絡めつつ、
展開していく物語は往年のMASTERキートンを彷彿とさせる出来だし、
成長した百合子もかわいいし、良いのだけど、
なんか素直に楽しめないんだよな・・・。
それでも、元々の『MASTERキートン』は非常に素晴らしい作品なので、
浦沢ファンも、そうでない人も、必読。
- 作者: 浦沢直樹,長崎尚志
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