鴨居玲が好きだ。
初めて見たとき、その日本人離れした絵に衝撃を受けた。
これ、日本人の絵なの??なにこの人、むちゃくちゃ凄いじゃねーか。
しばらく夢中になった。
でも別に手に入りやすい画集があるわけでもなく、なかなか本物を見る機会も少ない。
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- 出版社/メーカー: 講談社
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で、金沢まで行って、県立美術館で本物見てきた。
見てきたついでに、高かった画集も買ってしまったのは良い思い出。
- 作者: 鴨居玲,俵万智,宝木範義
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- 発売日: 2001/02
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ちなみに鴨居玲の姉は下着デザイナーの鴨居羊子。
鴨居羊子はこれまた文才があって、エッセイ集はとても素晴らしい。
- 作者: 鴨居羊子
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2004/01
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国書刊行会からこのシリーズが出たときは、夢中で読んだな。
で、このシリーズの中にも弟の鴨居玲の死に言及する場面があるのだけど、
なんだか読んでるこちらが悲痛な気持になる、そんな文章だった。
短い文章なんだけど、うまい文章は短くても伝わるんだな。
閑話休題、鴨居玲である。
没後30周年の回顧展が2015年にやるというので、この本も出版された模様。
日動画廊の副社長による鴨居玲の思い出話。
他愛もない話ばかりで、内輪の思い出話の域を出ていない文章だけど、
それでも鴨居玲がどんな人間だったのか、今や彼の事を知るには、
こういった証言に頼るしかない。
推察するに、ものすごく繊細で、自身は偉ぶるところなく、とても魅力的な人間だったのだろう。
でもそれだけ繊細な人間がスペインやパリで居心地よく生活できたりする。
異文化的なものにはそんなにストレス感じないんだなぁ、とか。
でもニューヨークは気に入らないみたい、とか色々と面白かった。
当時のサラリーマンの初任給が9万円、というご時世に、
生活費がなくなる度に500万円、画廊に無心してきたらしい。
その画家の金銭感覚のなさもさることながら、人の才能に惚れて面倒見るってこういう事だよね、っていう
両方を表すエピソードとしておもしろい。
画廊と画家の関係ってなんか、出版社と作家の関係に通じるところもあるような。
今は、昔行った、金沢の県立美術館で、10月25日まで開催中のようだ。
また、見に行きたいな・・・。
行きたい、行っちゃおうかな。
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