中世から現代までのちょっとくだらない三面記事を膨大に収集、
当時のイラスト等とともに紹介する変な本。
まぁアマゾンのレビューは最低だけど、読む人を選ぶ変な本であることは確か。
ネタが三面記事の割には文章が固いから読みづらいのは確かなんだけど、
それでも中にはちょっと面白い話がちらほら。
で、1冊の本にちょっと面白いところがあれば十分じゃない、って思える人にとってはオススメの本。

- 作者: ロミ,Romi,土屋和之
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2013/09/25
- メディア: 単行本
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というわけで、くだらない話ばかりなんだけど、
気になった事件をメモ。
パリの尻刺し魔
その名の通り女性のお尻を切りつける通り魔事件。
しかし、尻刺し魔っていうネーミングが妙に気に入ってしまった。
この事件の後、お尻ガードを開発した人もいたらしい。
尻刺し魔とお尻ガードの対決とか想像するだけで面白い。
お尻ガードのおかげで助かったって人いたのかな。
P.100
おまるの事件
フィガロの支配人ペリヴィエ氏が恨みを買って、
カフェでおまるテロに遭った話。
汚物で満タンにしたおまるを頭から被せたらしい。
カフェでいきなりこんなんやられたらキツイなー。
P.132
スピードオーバーの馬なし車
ジョゼフ・ミルという人が考案した蒸気馬の話。
車が走り始めた頃、鋼鉄製の馬型の中にエンジン積んだ馬車型の車のデザインがあったそうな。
別のところで見たことがあって、その時はそれまでの馬車文化に引きづられた
ちょっと間抜けなデザインくらいに思ってた。
でもこの本によると、当時自動車と馬車がすれ違うとき、出会いがしらに馬が驚いて
後ろ足で立ったり、車に突進したり、路上でパニックを起こす
事故が起きてたそうな。
で、こうすれば馬が驚かないよ、っていうアイデアから出てきたらしい(笑)
なるほどねー。
P.158
ランドリュの謎
結婚詐欺の常習犯、ランドリュ。
そして騙した女性を殺害していた容疑。
で、死刑になったはずなのだが、その後アルゼンチンでランドリュを見たという証言が。
そもそも事件はフランス政府が世論を国難から
逸らすために企てたもの、という陰謀論まで出てきたらしい。
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チャップリンの『殺人狂時代』は、このランドリュをモチーフにしたもの。
P.180
アレクサンドル氏の大犯罪
サーシャ・スタヴィスキーという詐欺師が、
セルジュ・アレクサンドルという人物になりすまし、
2億4000万フランだまし取るという巨額の詐欺事件。
でもこの筋書きどっかで見たことあるなと思ったのもあって気になったんだけど、
改めて調べてみたら、アラン・レネがこの事件を元に映画撮ってた。
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事実は小説より奇なり、だよなぁ。
映画見てみようかしら。
P.194
他にも瑣末な記事、だけど瑣末だからこそ面白いものがちらほら。
駅のホームでトランペット吹いたら列車が発車しちゃった、とか
妻の熱烈なキスで舌先を噛み切られた男、とか
雇い主の白ワインを飲んじゃったので尿で薄めてごまかした話とか。
こういうくだらない話大好き。

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