いつ結婚するの問題というのは女性にとっては
結婚するまでまとわりつくハラスメント問題なのだろうね。
結婚するのが当たり前的な社会の息苦しさとかを感じながら、
結婚できないんじゃなくてしないんです、と呟くのか。
実際、彼氏彼女のいない若者たちが増えているってなニュースも見かけるし、
結婚に対する考え方はどんどん変化してきているんだろうね。
- 作者: おかざき真里
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2016/03/07
- メディア: Kindle版
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本作品はこういう女性を取り巻く結婚の諸々を描きながら、
働く女性を応援する漫画、って感じのポジション。
東村アキコの『東京タラレバ娘』は、女性の視点から
未婚女性を取り巻く環境を自虐的にネタにしていて、
ともすればその年まで未婚だった女性自身の行動をもシニカルな笑いに変えている。
- 作者: 東村アキコ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/09/26
- メディア: Kindle版
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これはこれで時代の空気を捉えためっちゃ面白い作品なんだけど、
視点がおっさん目線なんだよね。だから、『東京タラレバ娘』は男が読んでも面白い。
本来、面と向かっては言えないけど思ってることが書かれてたりするから。
そういうのってそれを言ったらハラスメントって頭ではわかってるから言わないんだけど、
実際そう思っていたりするわけで、本質的に思考回路はハラスメントなんだよね。
資生堂のインテグレートのCMが突如中止になったのも、
切り取り方が『東京タラレバ娘』的だったからなんだろうな。
で、対するおかざき真里はちょっと違うのよね。
結婚して当たり前社会での生きづらさとかを巧みに描くんだけど、
この人はそれでも独身でやりたいことやってる女性の味方ポジション。
それはある種、働く女性のやりがいとか自由のステレオタイプだったりもするから、
これ読んで感動してる女も大丈夫か?と思ってしまう部分もあるのだけど、
おかざき真里はブレない。この人は女の味方。
そして最終的に女の味方として描かれることって重要なんだよね、
ネタがセンシティブであればあるほど。
おかざき真里的ポジションで作ったら、もうちょっと表現が変わったんだろうな。
最後の最後、それでも女の味方っていう落とし方してれば、
あのCMは全然違う道をたどったんじゃないかしら。
それにしても、おかざき真里は安定感ありますね。
ちょっと違う作風も見てみたいけど・・・。
- 作者: おかざき真里
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2016/03/07
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