第7回山田風太郎賞がグリコ・森永事件をモデルに書かれた『罪の声』に
決定したというニュースを目にして、いつか読むつもりだった本書を手に取った。
- 作者: 塩田武士
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/08/03
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- 作者: 塩田武士
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/08/26
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評判良いと聞いていたから元から気になってたんだよね。
で、日曜に一気読み。
グリコ・森永事件を題材にしたフィクションなのだけど、
綿密な取材をもとに書かれているので、読んでる感覚はノンフィクション。
作家自身も元新聞記者なんだね。
確かに読んでるとどこまで本当でどこから創作なのかがわからなくなる。
とか言いつつなんなんですけど、
物語を読むに際してフィクション/ノンフィクションと言う区別は
大して重要じゃない気もするよね。
ノンフィクションだから偉いわけでもないし、
フィクションだからくだらないわけでもない。
逆もまた然り。
書く方にとっては全然違うんだろうけど、読み手にとって、
嘘くさい真実だろうが本当っぽい嘘だろうが、
本来は面白ければ面白いし、つまらなければつまらない。
で、これがなんで面白くて且つ山田風太郎賞なのだという話なのだけど、
これはグリコ・森永事件という史実を土台として活かしながら、
この史実を巧みに遊んでいるところが面白いのよね。
山田風太郎も史実に反したifの提示じゃなくて、史実は史実としながら、
その間を楽しむような遊び方をするから、その辺がすごく通じるところが
あったんじゃないかしら、と勝手に推測。
何はともあれ、受賞おめでとうございますだし、
この手の本は久しぶりだったので面白かった!!
- 作者: 塩田武士
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- 発売日: 2016/08/03
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