宮部みゆきの原作をコミカライズ、なんだけど新説とついているのは原作とはちょっと違うから。
原作読んだことないのでなんとも言えないんだけどね、
宮部みゆきが描くファンタジーってどんな感じなのかしら、と思ってて
お手軽そうなこちらを読んでみた。
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見た感じ、思ったよりもファタンジーなのよね。
ただ、同期がひねくれてるのよ。それが面白いんだけど。
不幸な運命を背負った人たちが、
その現実の不幸をなかったことにしようと、
リセットしようとして、5つ集めると自分の夢が叶うという宝玉を集めるって設定ね。
主人公は平和な家庭が、突然お父さんこの人と暮らすとか言って昔の女連れてきて、さよなら。
ヒロインは借金に首が回らなくなって父親首吊り。
ライバル的な友人は一家の無理心中で自分だけ生き残る。
いやー、不幸です。
ただ、一番悲惨なのはどう考えてもライバルの友人だよね。
別にお父さん不倫、ていうか昔の女と暮らしたくなっちゃったくらい、
自分以外の家族が無理心中で死んでしまったことに比べればいいじゃないの、と思ってしまう。
ただ、不幸は常に自分にとっての不幸なのよね。
出ていったお父さんにとってはそれが幸せかもしれないけれど、
主人公にとっては不幸なのだろう。
幸せかどうかは主観だからね。
みんな主観で不幸になってる。
で、その主観的不幸を無かったことにしようと、みんな私利私欲で動いてるってのが、
ちょっとした苦味になっていて、物語の深みを増している気がするよね。
そもそもやり直したからと言ってうまくいくもんなのかな。
あの時もっとこうしていればって思う気持ちはわからないでもないが、
大抵、うまくいかないものはうまくいかない構造が出来上がっているから、
よほど頑張ってその仕組みを変えない限り、遅かれ早かれ破綻すると思うのよね。
ま、物語とは関係ないけど、そんなことを思ったりもした。
原作読んでないからなんとも言えないんだけど、
やっぱりマンガはマンガというか、マンガとしての面白さに
縛られてしまうってことを漠然と感じたのよね。
もともとこの作品においてバトルシーンはどうでもいいと思うんだけど、
マンガとしてはバトルシーンは見せ場にしないといけない、みたいなそんな感じ。
マンガはマンガとして描かれるべきだからそれ自体を否定するわけではないし、
それなりに楽しかったんだけど、やっぱりバランス崩れて薄くなるなとも思ってしまったのよね。
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まぁ、原作読んでみるしかないかな・・・。
最近、児童文学、ファンタジー系、エンタメ小説とかの熱が再燃してる。
マンガ読みすぎて飽きてきたのもあるのかな。
散々マンガ読んどいてなんだけど、なんか、小説の方が密度高い気がしてきちゃった今日この頃。
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