Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました。マンガが大半を占めていますが小説も好き。マンガはコミックで読む派。本は買って読む派なので常にお金と収納が足りません。例年1000冊以上コミック読んでます。ちなみに当ブログのアフィリエイト収入は昔は1000円くらいいった時もあったけど、今では月200円くらいです(笑)みんなあんまりマンガは買わないんだなぁ。。収入があった場合はすべて本の購入に充てられます。

一年戦争からZガンダムまでの間に何があったのか?シャアとハマーンの物語。 北爪宏幸/機動戦士ガンダムC.D.A.若き彗星の肖像

アニメでは描かれていない一年戦争後から、Zガンダムまでの間を描く意欲作。
シャアはいかにしてクワトロ・バジーナになったのか、
シャアとハマーンの間に何があったのか。

正史では語られぬ歴史の隙間を埋めてくれる作品。


そんなこと言われたらガンダムファンなら気になっちゃう訳で、読まずにはいられない。

語られていない歴史の合間を埋める物語としては、とてもよく出来ていて、
そうか、二人にはこんな事があったのかと・・・。

北爪宏幸自身は、これが真実だとは言ってなくて、
こんな事があったという解釈も成り立つのではないか、と考えながら描いたと語っていた。
そう、これは現時点でもっとも蓋然性が高い推測を交えた歴史物語なのだ。
そしてそれは否定される根拠もなく、有力な仮説として存在している。

そう、記録に残っていない、語られぬ歴史であるが故に、
この物語は常に第三者視点で語られる。
それは、これが歴史書だから。

だからこそ、シャアやハマーンに感情移入できるかというとそうはなっていない。
漫画として面白いかはちと別問題なのである。

でもね、歴史書っていうコンセプトでいけば、この引いた視点で物語ることは妥当だと思うのよね。
でもそれだとつまんないから、改めて歴史書ではなく、歴史小説のような物語としてこの話は見たい。

北爪宏幸は物語の構成は良いから、原作で作画というか漫画としての表現は誰か別の人つけたほうが
盛り上がるような気がする。

手塚治虫が週刊少年ジャンプに連載していた短編を集めた隠れた名作!! 手塚治虫/ライオンブックス

全集を順番に読んできて、やっと辿り着いたライオンブックス。
何がやっと、なのかというと、、、これ、面白いんです!!

ほとんど今読むとつまんないよね、ってのがしばらく続いてたんだけど、
「ライオンブックス」は今読んでも面白い。

そもそもタイトルからして意味不明だと思うんだけど、
決して「ジャングル大帝」みたいな動物ものではありません!!

これは手塚治虫のSF短編集を集めたもの。
ライオン、関係ありません!!

しかも、週刊少年ジャンプに連載していた短編作品集なのです。

中には近未来を描いたものとかもあり、
今話題の「AIの遺電子」を彷彿とさせるようなものも。

www.book-select.com


いやぁ、ほんとこの作品は、タイトルがタイトルだけに、
全集片っ端から読もうとしなければ出会えなかったなぁ。

というわけで、自信を持ってお勧めできる手塚作品でした。

ちなみに全7巻のようですが、全集においては巻数がとても離れており、
ひとまず1〜5巻までが最初に刊行されております。


文章から夜の匂いがする、14年ぶりの新作が発売された伝説の作家の処女長編。 原りょう/そして夜は甦る

原りょうのことを知ったのはつい最近、
早川書房さんのTweetがきっかけだった。

とても寡作な作家らしく、3月に14年ぶりの新作が出たのだ!
これはちょっと気になる、というわけで、今さらながら読んでみた次第。

で、これまで出ている長編は4作品。
今から呼んでも新作発売までに追いつけるわけです。良書との出会いにおいてTwitterって便利だなー。

そして夜は甦る

そして夜は甦る

処女長編は行方不明になったルポライターの捜索を依頼されるお話。
謎が謎を呼び、思いもよらぬ事件へと繋がっていく。

まったく関係なさそうな事件が絡み合う、そこに至るまで物語りは一歩ずつ、だが着実に進んでいく。
その物語のどっしりとした推進力、決して軽快ではないのだけど、力強い推進力もハードボイルド。

そしてラストの意外な結末。

神としての作家の恣意的な力が透けて見えるきらいはあるけれど、
それでもしっかりオチをつける面白さなのだろうし、
そこが気に入らなかったとしても、結論だけが物語の愉しみというわけでもない、とも思っている。

沢崎という魅力的なキャラクター、特に会話などの端々に出てくる
時にシニカルな物言いこそハードボイルドの魅力なんじゃなかろうか。

著者自身もジャズピアニストということもあり、文章から夜の匂いがするんだよね。

愛情や真実や思いやりのほうが、憎しみや噓や裏切りよりも遙かに深く人を傷つけることを考えていた

とか

真実というのは、ばれない噓のことだ──

とか。

難しいこと考えずに、かっこいいぜ原りょう
そして新作がめっちゃ楽しみ。

ちなみに14年ぶりの新作はこちら

それまでの明日

それまでの明日

さて、他の作品も読んでみよう!

そして夜は甦る

そして夜は甦る

いろんな意味ですごいよ、漫画より、小説で読みたいと思ったよ。 弐瓶勉/BLAME

シドニアの騎士弐瓶勉の初期作品。
SFの傑作とする人もいて、一部熱狂的なファンがいる作品でもある。

「極限まで発達したインターネット世界。探索者・霧亥(キリイ)は「統治局への再アクセス」を可能にするために
何千フロアも超構造体を放浪し、「感染前」の「ネット端末遺伝子」を求める。」

というのが公式の作品紹介なのだが、ちょっと待て、意味わかんねぇぞ。

まぁ、読んでいけばなんとなくわかるよ。
でもね、いわゆる典型的な読者置いてけぼり作品。

作品の世界観は作り込まれているのはわかる。
その作り込まれた世界に対していちいち説明してあげようという気持ちは無く、
考えるな、感じろ、とばかりに物語は進行していく。

正直、面白いかと言われれば面白くないんだけど、
なんかもう漫画という表現があってないんじゃないかと思ってしまった。
読みながらすごく感じたのは、僕はこの世界を小説で読みたいということ。
この完璧に作り込まれた世界を小説で堪能したいよ、と思ったのよね。

というわけで、弐瓶勉は小説書かないかな。

絶対面白い作品になると思うのだけど。

弐瓶勉自身が書かないにしても、コアなファンにノベライズしてほしい。

アニメはどんな感じなんだろう。
ちょっと気になるんだよなぁ。。。

BLAME! スペシャルフィギュア 主任科学者シボ

BLAME! スペシャルフィギュア 主任科学者シボ

ネットフリックスオリジナル作品として公開されたこの作品、
amazon prime videoでは当然見られない。

とりあえず、漫画よりは随分とっつきやすくなっているらしいのだが。。。

天才ハッカーがテロと対決しながら女にたらし込まれる話。龍門諒、恵広史/BLOODY MONDAY Season2 絶望ノ匣

テロと戦う天才ハッカーが主人公のシリーズで、
もう何年も前に読んだ1作目が結構面白かった印象だけが残っていた。

で、その続編。
最終的にはこのあとラストシーズンってのが出てて、それで完結。
でもラストシーズンが4冊しか出ていないのがちと不安。
だって、人気あったらもうちょい出るでしょ、普通。。。。


というなんか嫌な予感がしながら読んでみたのだけど、
物語はそれなりに面白い。
まぁかなりご都合主義だし、主人公のもとに送り込まれていた工作員の女が豹変して
いきなり主人公とラブラブな展開になるのはちょっと衝撃の展開。。。

あぁ、なんか終わってしまったな、というか
残念な香りがしたけれど、まぁそれはそれで笑えるから十分満足してる。
いや、そここそがこの作品の読みどころなんじゃないか。

前作の話を完全に忘れてるので、もっと面白かったはずなんだけどなぁ、という思いも含め
もう一度前作読みたいなぁ、というのが読了後の感想。

とりあえず、この2作目ですべての黒幕が誰なのかが明らかになる!
なので、勢いでラストシーズン4冊も読むことになるのだが・・・。

こちらもご都合主義のオンパレード。
なんかもう主人公がただのスーパーマンで、
敵が肝心な時に間抜けで、
なんか全部うまいこといく、みたいなやつ。

今読むと1作目もそう感じるのかな・・・
でも、あまり難しく考えずに楽しむには十分面白かったよ、うん。

漫画やアニメの世界名作路線、元祖はこの人、この作品。 手塚治虫/ファウスト

漫画やアニメの世界名作路線、その一番初めが手塚治虫の「ファウスト」だと思う、と著者は語ってる。

そう、これは世界文学史上も名高い「ファウスト」の翻案。

自身は、なぜ「ファウスト」を漫画化しようと思ったかは定かではない、とのこと。
ただ、ディズニー的なアニメにして見たいという欲望があって、
アニメを思い浮かべながらこの漫画を描いたらしい。

それとソ連のアニメ「せむしの仔馬」という作品を見て、
思いっきり影響を受けていた頃なので、美術などもろに影響されてるらしい。
そのアニメ自体は検索して見たけどDVDとかにはなってないみたい。
一体どんなアニメだったんだろう、気になる。

それと、ファウストね。

ファウスト〈第1部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

ファウスト〈第1部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

ファウスト〈第2部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

ファウスト〈第2部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

読んだのずいぶん昔だけど、こういうのをきっかけに再読熱が高まったりするのよね。
で、再読するなら新訳版読んでみようかな、という気分に。

時間がいくらあっても足りないなぁ。。。

久しぶりにBTOOOM!読んだら竜太がヒミコのパンツ被りながら一生童貞宣言してたぞ 井上淳也/BTOOOM!

主人公の竜太はオンラインゲームBTOOOM!の世界ランカー。
効果の異なる複数の爆弾を使って相手を爆殺するゲームなんだけど、
社会から必要とされてない人たちを集めて
このゲームを現実に再現するプロジェクトに巻き込まれてしまう。。。

無人島で始まるリアル爆弾ゲーム。
参加する人物は皆一癖も二癖もある奴らばかり。
敵を殺して相手のチップを集めないと帰れない。

さてさて、竜太は無事脱出できるのか・・・ってな話。

BTOOOM! 1巻 (バンチコミックス)

BTOOOM! 1巻 (バンチコミックス)


以前アニメ化もされていて、自分もそれきっかけで知ったんだけど、
駆け引き、裏切り、緊張と弛緩、ちょいエロがうまい具合で混ざり合ってる良作。

世紀の傑作だー、とかそういう訳じゃないけど、とてもよくできた面白い漫画って感じ。
ちゃんと楽しい娯楽エンタテイメント作品。

で、アニメは1部までなんだけど、原作は今尚進行中なのよね。
それで久しぶりに2部を読んでみたのだけど、いやー同じようなことを繰り返しつつも、
ちょいエロシーンが一皮剥けたバカバカしさになってて笑った。

f:id:digima:20171119092208p:plain

いやー、何度見ても味わい深いなぁ、このシーン。

BTOOOM!ってどんな漫画って聞かれたら、
これからは主人公がヒロインのパンツ被って
一生童貞宣言する漫画だよって答えるようにしよう。

BTOOOM! 1巻 (バンチコミックス)

BTOOOM! 1巻 (バンチコミックス)