なんか気をぬくと頭に入ってこない文章なのだけど、
集中して読むとなんか妙な面白さがある感じ。
何が本当なのかよくわからないっていう作風。
この人の言っていることは本当?
いやそもそも本当のことって何だろう?
と、読んでてだんだんわからなくなってくる感じ。
表題作の友だちの友だちは
父親の幻を見た女性と母親の幻を見た男性が共通の知人を通じて
会おうとするのだけど、いつもなぜか会えない。
幻を見るっていうのは、親の死に際して、遠く離れた親が幻となって会いに来たって感じ。
あれ、こんなところにお父さんが、って思ったら消える。
翌日死んだことを知らされる、みたいな体験。
二人は会おうとするのだけど常に時間が合わなかったり、
すれ違ったりして会えない。
最後にようやく会えた時には、
男性の部屋に幻となって女性が現れるのでした。
ということは、、、、
しかしこういうこというと身も蓋もないけれど、
現代においてはこういう幻想ものはちょいと地味で退屈かもしれないね。
でもこのずっと会えない二人っていうのは面白いテーマよね。
君の名は、もそうだもんね。
- 作者:ヘンリー・ジェイムズ
- 発売日: 1989/06/01
- メディア: 単行本