ちょっと皮肉でシニカルな短編集。
「煎じ薬」では、教会でつい母親の告解を聞いてしまう。
どうやら誰かに毒を盛ろうとしているらしいのだけどその相手は・・・
自分じゃーいって話。
「ロンジュモーの囚人たち」は街から出ようとすると、
怪我したり事故が起きたりしてどうしても街から出られない夫婦のお話。
「あんたの欲しいことは何でも」は、
娼婦に声をかけられた男性の話。
実はその娼婦は生き別れた姉で、
向こうはそれに気づくが、弟は気づけない。
どの話もうっすらと黒いベールがかかっているようなお話ばかりで結構好みである。
レオン・ブロウ ― 薄気味わるい話 (バベルの図書館 13)
- 作者:レオン・マリー・ブロア
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 1994/03
- メディア: 単行本