推理小説は初心者なので、いいも悪いもわからんのだけど、
楽しいかと言われれば拍子抜けって感じがしなくもない。
イラストのゴシックな雰囲気に惹かれて興味を持ったのだけど、
まぁなんというか、ディクスン・カーは怪奇な作風が特徴らしく、
確かに怪奇っちゃ怪奇であった。
で、バンコランシリーズの第1作だそうな。
バンコランというキャラクターも怜悧なキャラクターっぽいけれども、
目の前で部屋の出入りを見張ってるのに、その中で人死んでるんだから、
どっちかと言うと間抜け感あるけどな・・・。
生首落ちてる感じとか、ヤク中とか、
発狂とか、その辺が怪奇なのか。
怪奇とはなんなんだろう。
最初の殺人以外はおまけっぽい感じ。
まぁ推理小説初心者なのでよくわからんけど、
若干雰囲気のある謎解きパズルって感じだろうか。
それにしても、タイトルあんま関係ないよね。
まぁ、ついつい密室トリックとかが気になってしまうけれど、
この怪奇趣味というか、全編に漂う怪しげかつ凄惨なムードを楽しんだ方が良いのかな。
確かに雰囲気はある。
あと訳者のせいではなく多分原文がこうなんだろうね。
多少の読みづらさがあるけれど作家の文体なんだろうから致し方なし。
救いのない感じとか、狂気とかは嫌いじゃないけど、
どうしたってご都合主義に見えてしまうのよね、推理小説って。
それにしてもとある登場人物、ひたすら男に裏切られているみたいで悲惨。
まぁ、そういう騙されやすい人だったのかね・・・
- 作者:ジョン・ディクスン・カー
- 発売日: 2013/11/29
- メディア: 文庫