fate Grand Orderのキャンペーンを大々的にやっているのを見て、気になったのがきっかけ。
そこからfate見てみたら、アーサー王だとか聖杯だとかが出てくるじゃない?
アーサー王と円卓の騎士とか、ちゃんと読んだことなくて知らなかったのよね。
というわけで、読んでみたのがこれ。
- 作者: トマス・マロリー,William Caxton,ウィリアム・キャクストン,厨川圭子,厨川文夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1986/09/01
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 12回
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アーサー王とランスロット、それぞれを主人公にしたような構成なのだけど、
そもそも2人の伝説に類似性があったりもする。
2人に関連する話で。どっちにも魔法使いに騙されて、王妃だと思って抱いたら違う姫だった、みたいなエピソードがある。
聖杯は望みを叶えるというよりは致命傷を回復させる役回りで登場。
特に聖杯を求めてどうこうする冒険譚ではなかったのが意外。
実にキリスト教の色が濃い物語で、何かと神やイエスの思し召しということになる。
エクスカリバーの鞘が有る限り傷つかない、という記述はあるが、
その恩恵が特筆されるような戦いの描写はなかった。
ランスロットは湖のランスロットと呼ばれるイケメン真面目キャラなのだけど、運がない。
ある日、鹿を射止めようと貴婦人が放った矢が、お尻の真ん中に刺さったりする。
ちょっと想像するだに滑稽で面白い。
だって、お尻にプスって・・・
しかもこういう面白シーンが淡々と描かれているのもジワジワ来るんだよね。
貴婦人は弓に大きな矢をつがえ、鹿をめがけて射た。ところが矢は鹿の頭上を越え、馬の具足を越えて、運悪くラーンスロットの尻のまん中につきささった。ラーンスロットは激痛を覚えると、かっとなって飛びあがり、自分を射た貴婦人を見た。相手が女とわかると、こう言った。
「奥方か娘御か知らないが、間の悪いときに弓を持っておられたものだ。あなたなんかは射手になるべきじゃない」
P.284
お尻の真ん中に矢が刺さっても、紳士な対応である。
矢が刺さったまま話したのか、抜いてから話したのか、そこだけが気になる。
- 作者: トマス・マロリー,William Caxton,ウィリアム・キャクストン,厨川圭子,厨川文夫
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