チェコの国民的作家、カレル・チャペック、
風刺が効いたエッセイ集。
青土社が単行本を刊行したときからずっと気になっていたのだけど、
あれからあっという間に10年経っていたというのが驚き・・・。
カレル・チャペックに関して調べてみたら、
「ロボット」という言葉の生みの親とされていて驚いた。
まったく知らんかった。
- 作者: カレルチャペック,Karel Capek,田才益夫
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2004/11
- メディア: 単行本
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風刺や皮肉の効いた寓話って面白い。
やりすぎると下品になるけど、うまいバランスのものは知性を感じる。
あと、兄が画家らしく、おそらく表紙のイラストは兄の作品っぽい。
このほっこりイラストがおしゃれ度を400%くらいアップしてる。
そう考えると装丁とか本のデザインって作家のイメージを随分左右するよな。
言葉の定義をシニカルに定義し直すっていうのは、
よくあるやり方だけど、言い得て妙な一節をメモ。
やっぱ、戦争とか、外交とかにまつわるところが印象に残る。
狼と山羊=われわれは経済的基本原則にかんして合意に達した。わたしたちは君の草を食わない。そのかわり、肉は、君たちの最良のものを寄こしたまえ。
外交書簡=われわれの平和愛好の証拠として、敵が無条件降伏するよう勧告するにやぶさかでない。
善意=われわれは喜んで、われわれの紛争を国際連盟に付託するだろう。もちろん、われわれを正当なりと認めるという条件でだ。
中立=中立だと? それは他国のおこなう戦争によって稼ぐことを意味する。
P.123 - P.126
他のシリーズも読んでみたいな。
- 作者: カレルチャペック,Karel Capek,田才益夫
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