手塚治虫の昔の少女もの。
もともとはカラーで描いているらしいのだが、
完全にカラーで再現はできていないのがちと残念。
当時、少女向けでストーリーものってところに関しては、
手塚治虫は一歩リードしていたらしい。
とはいえ、今読むとまぁ、そんなに面白くはないというのは否めない。

- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1980/07/14
- メディア: コミック
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- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: 手塚プロダクション
- 発売日: 2014/04/25
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本書には2作品収録されているのだけど、表題作の「虹のとりで」は、
女版アラビアンナイトといった趣き。
謎の怪盗黒ねこ、実は主人公の女の子でした、みたいな。
父親が盗賊団の親玉で、盗賊への反発から義賊っぽいことしている。
「野ばらの精」はある日、村の間に国境が引かれて家族が離れ離れになったり、
継母みたいなのが現れて主人公をいびったり、
野ばらの精が現れたり、、、なんだか色んな要素を詰め込みまくったごった煮みたいな漫画。
ただ、「虹のとりで」の6年後の作品というだけあって、
コマ割りが格段に変化している。
古い作品はコマ割りが単調で、文字要素も多く、読んでるこっちが疲れてくるのだけど、
次第にコマ割りの自由度が増していき、文字要素も減っていく。
説明的な文字が減っていき、コマのつながりによって物語が流れていくような進化がある。
まぁだからって今さらこれをありがたがって読むかというと、それは無いよな、とも思う。
手塚の少女ものは、「リボンの騎士」のように
女の子が男役、みたいなものが多い気がするのだけど、
当時の少女漫画はそういうものを求めていたのかな。
まぁ、なんとなくわからんでも無いのだけど、宝塚的なロマンというか、なんというか・・・。

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