幕末から明治にかけての歴史を描く大河ギャグ漫画。
そう、ギャグ漫画として歴史を描くのだ!
漫画日本の歴史の幕末部分をひたすらギャグ漫画のノリで描いている感じ。
そして、これがめっぽう面白い。
当初はサクッと10巻くらいで描き切るつもりだったようなのだが、
明治維新に至る因縁をたどっていったら、関ヶ原まで遡って
スタートしちゃったもんだからそりゃあ、終わらない訳だ。。
当然編集部の思惑とも違う訳で、描きたくても描けないエピソードとかもあった模様。
編集部ともちょいちょい揉めてたらしい。
しかし、しかしだよ。
多少の誤りが含まれていたとしても、この漫画は傑作。
死ぬまでに読んでおいた方が良いし、歴史の見方も変わるというもの。
結構なボリュームで文字量も多いので多少時間はかかるが、
これは手元に置いておきたい作品。
で、何が面白いって、結局20巻もあるのにペリー来航まで届いていないってこと。
幕末編は続編として描かれている。
というわけで、幕末編もコツコツと読んでいきたい。
長州、薩摩、土佐をなんのために関ヶ原に来たのかわからない藩とし、
それぞれの恨みの深さを描くくだりとかは、非常に面白い。
全然そういう目で見たことなかったので。
というか、幕末って面白い時代のはずなんだけど、
あまりハマってこなかったのよね。
また幕府による思想弾圧の歴史、
具体的には蘭学の迫害の歴史などは考えさせられる。
思想や学問が自由であるのは当たり前のことのように思うが、
決してそうではないことは歴史を見ればわかる。
守ろうとしないと守れない自由なんだよね、これって。
歴史のifは詮無いことだが、高野長英とかが素直に活躍していたら、
全く違う展開だったんだろう。
この漫画読むまで、別に高野長英自体にもそんなに興味なかったので
もう少し色々と読んでみたい気分。
ある意味意図的に避けてきた幕末ものの小説とかも
ちょっと読んでみてもいいかも、という気分になってきた。
これは全くよくわからない偏見なのだけど、
幕末ってずっと避けてきたのよね。
新撰組とか坂本龍馬とか、あの辺にハマる感覚がわからなくて・・・。
そんなことはさておき、この漫画で気になった人物が、
大黒屋光太夫とジョン万次郎。
二人とも鎖国時代の漂流者であり、
大黒屋はロシアに、万次郎はアメリカに救われ、
色々あって帰国したという波乱万丈すぎる壮絶な人生。
万次郎に関する著作では井伏鱒二の作品が有名らしい。
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連載が長期化していつ終わるんだかわからんのだけど、
山本一力も目下執筆中のご様子。
大黒屋光太夫に関しては吉村昭のものとか読んでみたいな。
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まぁ、本当に風雲児たちは素晴らしいシリーズなので、
もっと売れるべきだし、歴史小説とかを楽しめる人ならすべからく読んだ方が良いと思う。