まぁ、相当癖が強い絵ですよ。
でも絵の癖の強さなんか気にならないくらい、ものすごい物語。
「シグルイ」は「死狂い」の意味。
その意味通り、全編にわたって狂気に満ちている。
江戸時代に実際にあった真剣での御前試合という狂気のイベントに参加した剣士のお話。
そこに至るまでの奇縁、因縁を描いているのだけど、とにかく話の密度がすごい。
原作は南條範夫の『駿河城御前試合』という小説。
これを読んだ作者が惚れ込んでしまったらしい。
ちなみに今検索したら、原作の小説の他にも、
これを元にした漫画が出ているみたいね。
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まだ読んでないのでなんとも言えないけど、
シグルイ以上にこの題材を描けるなんてことがあるんだろうか。
一読すればわかるけど、この作品に込められたパワーは尋常じゃない。
作者も魂込めて描いてるなーって感じられる作品なので。
剣士の話なので、戦い、傷つき、悲惨な死を迎えるキャラクターばかりなのだが、
なぜだか、これだけ死が身近な物語は、却って生を強く感じさせる。
エログロっぽいとかそういう上辺の話じゃなくて、
読んでいる人の心をなんらか動かし、揺さぶる強い作品。
これだけの熱量ある作品にはなかなか出会えないので、
死ぬまでに読んでおいた方が良い必読書入りだなー、これ。