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読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました

読んでるこちらが不安になってくるような狂気。 長尾謙一郎/PUNK

最近、長尾謙一郎の作品がとっても狂っている。

元々は普通のギャグ漫画を描いている人だったはずだ。
でも、今は違う。
相当狂ってる。

PUNK 1 (ジェッツコミックス)

PUNK 1 (ジェッツコミックス)

ギャグ漫画家って精神を病む人が多いという噂を聞いたことがある。
証拠は無いけど、何となく分からんでも無い。
四六時中人を笑わすことばかり考えていると、そのうち何が面白くて、
何が面白くないのかなんて分からなくなるだろうし、
気が狂いそうになりそうだ。

で、最近の長尾謙一郎の作品は、そういう頭のおかしさが全開。
読んでてちょっとドキドキする。

ある日突然失踪するんじゃないかとか、
突然訃報が流れたりするんじゃないかっていうスリル。

思えば『ギャラクシー銀座』も狂った作品だった。
その狂いっぷりに一発でノックアウトされてしまった。

ギャラクシー銀座 1 (ビッグコミックススペシャル)

ギャラクシー銀座 1 (ビッグコミックススペシャル)

正直、もはや意味は分からない。
ただただ支離滅裂な夢のような話が展開されていく。

ただ、読んでいて自分が思えば思った通りになる、みたいなくだりがあって、
それはキーワード的に作品の中で何度も繰り返される。
それって、最近読んでた、いがらしみきおの『I(アイ)』に出てくる、
「見れば、そうなる」ってのと通じるものがあるなーって気づいた。

I【アイ】 第1集 (IKKI COMIX)

I【アイ】 第1集 (IKKI COMIX)


自分の世界をコントロールできるのは自分だけ、
この作品と『I(アイ)』のニュアンスは違うかもしれないけど、
そこが無性に気になって、『I(アイ)』の続きをAmazonで即購入。
いがらしみきおも最近宗教っぽいと云うか精神世界に傾倒してきてるので、
なんつーか読んでてスリリングな作家ではある。

長尾謙一郎も同じで、そこにはもう『おしゃれ手帖』の時のような
安心感を持って読める牧歌的な笑いは無い。
まぁあれも所々狂ってたけど・・・。

どちらがいいのかは難しい所だけど、
狂った路線はそろそろ一休みして頂いて、
もう一度、牧歌的なギャグ漫画を描いて欲しいな。

とりあえず一回戻ってこーいって感じ。

PUNK 1 (ジェッツコミックス)

PUNK 1 (ジェッツコミックス)