Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました。マンガが大半を占めていますが小説も好き。マンガはコミックで読む派。本は買って読む派なので常にお金と収納が足りません。例年1000冊以上コミック読んでます。ちなみに当ブログのアフィリエイト収入は昔は1000円くらいいった時もあったけど、今では月200円くらいです(笑)みんなあんまりマンガは買わないんだなぁ。。収入があった場合はすべて本の購入に充てられます。

正直完成度の低い作品だけど、色んな可能性のあるネタが仕込まれてる。 手塚治虫/白いパイロット

手塚治虫の全集を読み漁るキャンペーン実施中。
で、読んだのが『白いパイロット』

週刊少年サンデーの連載作で、『キャプテンKen』の後に書かれたものらしい。

地下の奴隷施設に送られるはずだった双子の赤ん坊のうち、
一人が偶然その国のお妃様に救われて王子として生きる。
もう片方は奴隷として生きる。
というちょいとドラマチックな設定で期待したのだけど、
本人があとがきで書いてある通り、後半グダグダに。

双子だと思っていた二人は、実は一人とそのコピー人間だった、みたいな
SF設定が入ってきて、複製マシンみたいなやつが壊れると、コピー側は消えてしまう、とか。
でも、どっちがオリジナルでどっちがコピーかわからない、
これもネタとしては結構良い可能性をはらんでいる気がするのだけど・・・
ダメダメなのはそこから二人がなぜか戦いだすところ。
まったくもって意味わからん。動機も。

困ってくると作者のご都合主義で変な設定とか展開が頻発するってのが
この辺の時期のダメなところ。
実際、読者からの人気もイマイチだったみたい。
まぁ漫画の神様も万能ではないってのは、むしろ好感持てるけどね。