尾田栄一郎が絶賛、ってのがテレビで紹介されて話題になってた。
全11巻と比較的コンパクトにまとまっている青春恋愛音楽マンガ。
ストーリーは少々陳腐だけど。
ていうか、タイトル、日本語としておかしいよね、と思わなくもない。
音楽の漫画って音や演奏をどう描くかが肝で、その表現の仕方ってなかなか難しい。
尾田栄一郎もその辺の表現を絶賛していた模様。
それでも格別この作品の表現が凄いのかと言われるとそんなことはないような気がする。
演奏シーンに独白が入るのはよくあることだし、
その独白が繊細なポエムめいた感じになるあたりは羽海野チカっぽさを感じたり。
ただ、音楽のマンガにはある種のカタルシスがある。
演奏中の緊張感、演奏が無事終わった時の爽快感、あのスカッとした感じは
音楽マンガ共通の魅力だろうな。
あとはそこに才能とか努力とか、恋愛とかトラウマとか絡めた成長物語って感じ。
で、大体みんなコンクールとか、コンサートの本番の演奏によって成長が語られる。
これ、定番なんだけどなんか不思議よね。
それまでの練習とか努力を通じた成長ってより、あくまでも集大成の本番で、
回想を含めた独白が入って成長してるぜ、私、みたいなパターン。
まぁ、それがお作法ってもんなんだろうけどね。
ま、一般論はそんな感じだけど、本作はより繊細でポエミーな作風。
とてもわかりやすいし今っぽい感じもする。
羽海野チカ好きなら好きなんじゃないかね。
羽海野チカ最高って手放しで言えない自分的にはどうしても一歩引いて見てしまうんだけど、
それでも、いい作品だとは思います。
(でも嫌いじゃない、と好きの違いは大きいとまさに作中で述べられていたな。)
で、何かこういう王道の音楽漫画を読むと、
やっぱ、さそうあきらって変だよね、と思う。
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彼の書く音楽漫画は、こういう王道ものとはちょっと違う。
音の描き方も全然違うので気になる方にはぜひお勧め。
描いてて自分も再読したくなってきたなぁ。