バスケ漫画といえば『スラムダンク』ってくらい
『スラムダンク』はバスケ漫画の歴史を塗り替えて頂点に君臨している。
つまりバスケ漫画に挑戦するということは『スラムダンク』に挑むことであり、
それはまぁ、とてつもなくハードルが高い所業なのだ。
真っ向勝負しても仕方がないので何かしらの独自性を打ち出そうとしてくるわけだが、
『黒子のバスケ』はその名の通り主人公が黒子として活躍する物語。
目立たないキャラを活かし、幻の6人目としてチームを活かす働きをする主人公という設定。
これはなかなか新鮮なアイデア。
主人公がヒーローではなくサポート役というのは切り口としては斬新で、
ジャンプで久しぶりのバスケ漫画として、オリジナリティを出せていると言える。
黒子のバスケ コミック 全30巻完結セット (ジャンプコミックス)
- 作者: 藤巻忠俊
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/12/04
- メディア: コミック
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主人公のライバルたちもキャラが立っていて、
元々中学時代のチームメートで奇跡の世代と呼ばれる天才5人が、
高校では散り散りになって、それぞれ強力なライバルとして登場する。
個人として絶対的な才能を持つライバルに対して、
チームプレーで勝利をしていく姿は、まさに友情、努力、勝利、って感じに思えるが、
実際読んでる感想としては、結局天才たちの物語になっていて感情移入できないということ。
物語の序盤戦はテンポよく進んでいくが、
都合よく勝ちすぎているといえば勝ちすぎているし、
中盤以降は、同じようなパターンが繰り返されているに過ぎない。
正直、はいはい強い強い、すごい敵出てきたねー、
とにかくわけわからんくらい強いやつに最初ボコボコにされて、
わけわからん理由でこっちも追いついて、
最後の最後でゴール決めて勝つって感じでしょ、もう飽きたわ。
などと毒づきながら読んでしまう。
黒子は努力型の設定になっているけれど、
作中では努力が直接的に描かれることはないのも現代っぽい。
まぁ、受けないんだろうね、努力とかって。
そんな時代の変化も感じる作品。
なんか友情も努力も重いのかもね、今の時代。
物語もどんどんライトでインスタントなものになってきてるのかな。
黒子のバスケ コミック 全30巻完結セット (ジャンプコミックス)
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