原りょうのことを知ったのはつい最近、
早川書房さんのTweetがきっかけだった。
とても寡作な作家らしく、3月に14年ぶりの新作が出たのだ!
これはちょっと気になる、というわけで、今さらながら読んでみた次第。
で、これまで出ている長編は4作品。
今から呼んでも新作発売までに追いつけるわけです。良書との出会いにおいてTwitterって便利だなー。
- 作者: 原りょう
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/08/01
- メディア: Kindle版
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処女長編は行方不明になったルポライターの捜索を依頼されるお話。
謎が謎を呼び、思いもよらぬ事件へと繋がっていく。
まったく関係なさそうな事件が絡み合う、そこに至るまで物語りは一歩ずつ、だが着実に進んでいく。
その物語のどっしりとした推進力、決して軽快ではないのだけど、力強い推進力もハードボイルド。
そしてラストの意外な結末。
神としての作家の恣意的な力が透けて見えるきらいはあるけれど、
それでもしっかりオチをつける面白さなのだろうし、
そこが気に入らなかったとしても、結論だけが物語の愉しみというわけでもない、とも思っている。
沢崎という魅力的なキャラクター、特に会話などの端々に出てくる
時にシニカルな物言いこそハードボイルドの魅力なんじゃなかろうか。
著者自身もジャズピアニストということもあり、文章から夜の匂いがするんだよね。
愛情や真実や思いやりのほうが、憎しみや噓や裏切りよりも遙かに深く人を傷つけることを考えていた
とか
真実というのは、ばれない噓のことだ──
とか。
難しいこと考えずに、かっこいいぜ原りょう。
そして新作がめっちゃ楽しみ。
ちなみに14年ぶりの新作はこちら
- 作者: 原りょう
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2018/02/28
- メディア: 単行本
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さて、他の作品も読んでみよう!
- 作者: 原りょう
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/08/01
- メディア: Kindle版
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