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Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました

女性にまつわる色んなステレオタイプが詰まった傑作。 こやまゆかり/バラ色の聖戦

結構昔に、吹石一恵主演でドラマ化された作品。
未だに連載中で、嫁さんが読み出したのをきっかけに自分も読んでみた。

専業主婦で二児の母が雑誌の企画に応募してみたところからモデルデビュー。
生きがいを見出しつつも、色々ありましてっていうお話。

これがめちゃおもろい。

子育てとか旦那の亭主関白とか、色んなことへの無理解ぶりとか、
モデルの世界での女の戦いとか、そういうテーマに関して、
わかりやすいくらいにステレオタイプなイメージが
これでもかと繰り出されてくる。

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ステレオタイプって別にけなしているわけではなくて、
結果的に描かれていることは、さもありそうな事というか、
あー、あるある、っていうかそういうイメージあるよね、みたいなことで、
やっぱりある種の紋切り型、ステレオタイプだと思うのよね。

でもそういう感覚をうまいこと日常からすくい取って切り取って見せるのが
作家の力量だと思っている。

特に漫画の場合は多少戯画化されて、
ちょっと行きすぎなくらいステレオタイプ化されて描かれていると、
そこに荒唐無稽な雰囲気も加わって面白くなる気がする。
少なくとも自分はそういうのが面白い。

で、この作品には、女性のいろんな葛藤とそのステレオタイプが詰まってるのだな。
妻としての顔、母としての顔、一人の女としての顔。

で、大抵その幾つかの顔のバランス取るところで悩むわけだ。
でもそれぞれをうまいこと両立すること自体に
色んなトレードオフがあるわけだよね。

でも、あえてステレオタイプ的な言い方をすれば、
そういうトレードオフの関係を冷静に考えて割り切る人はあまりいなくて、
その時々の気分で、物足りないものを求め続ける女性は多い。
あと、何も考えずにのめり込んでバランス崩す人も多い。

母として突っ走る人は妻とか女としての顔を捨てすぎなくらい捨ててしまったりとか。

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ま、大変だから仕方ないって事になるんだろうけど、ある時ふと自覚するんだろうね。
っていう、なんか主婦あるあるな感じのワンシーン。

「これじゃダンナが他の女に目移りしてもしょーがないか」ってのは
ものすごく男の勝手な理屈っぽいところがあるのだけど、
それが女性の作品の中に出てくるのもなんかおもろい。
というか、時に女が女を見る目って男なんかよりもマッチョな感覚だったりするし、
残酷だよなぁと思ったりもする。

トップモデルの茜子さんとかもキャラ立ってておもろい。

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デブは習慣の問題だからなぁ、だらしがないだけ。
でもそれをデブに言ってもわからないんだろうなぁ。

でもなんか、こういうこと言われたい心理ってのも人の中にはある気がする。
なんなんだろうね、厳しいこと言われたら変わるきっかけになると思ってるのかな。
そういう変身願望みたいな心理の1つの形として多少ある気がするな。どうでもいいけど。

ま、色々余計なこと書いてるけどとにかくおもろい。

なんといっても、主人公の旦那がキャラたちまくり。
女は家にいろの典型で話を聞こうともしない無理解な男。
読んでる人たちをイラつかせてくれるこの旦那こそが
この作品の立役者だよなぁ。

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読者みんなの仮想敵になってくれる旦那こそ
ステレオタイプの塊なんだけど、個人的には女の戦いよりも
旦那と旦那の末路が一番面白かった。

そして今まさに物語も再び盛り上がってきているから続きが気になって仕方ない。
早く続きが出ないかなぁ。

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