Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました。マンガが大半を占めていますが小説も好き。マンガはコミックで読む派。本は買って読む派なので常にお金と収納が足りません。例年1000冊以上コミック読んでます。ちなみに当ブログのアフィリエイト収入は昔は1000円くらいいった時もあったけど、今では月200円くらいです(笑)みんなあんまりマンガは買わないんだなぁ。。収入があった場合はすべて本の購入に充てられます。

とりあえず奥田民生似の先生と生徒の恋物語に重さと軽さのさじ加減を思う。 いくえみ 綾/I LOVE HER

いくえみ綾は自分がその当時好きだった男に似せて描くそうで、
この時期は奥田民生なんだな、ということが良くわかる。

マンガ読む人の間ではとても世評が高いけど、
イマイチ触手が伸びずに来たのが「いくえみ 綾」だった。

I love her (1) (マーガレットコミックス (2099))

I love her (1) (マーガレットコミックス (2099))

親の離婚で引っ越したアパートの隣が
転校先の担任の男性教師で、っていう展開。

クラスでも大人気の先生に惚れてる子とかいて、
まぁ、気がつきゃ自分も夢中になってる。

でもこの先生、普通に考えてたちが悪い。。
結局要所要所で優しくして生徒手玉にとってる。

まぁ無自覚に優しいモテる男と捉えるか、
いや、絶対あーいうことするやつはわかってやってるはずだと捉えるか・・・。

絶対現実にこんなの居たら生徒とっかえひっかえしてるんだろうなぁ。

まぁ、現実なんて生徒の方も先生に夢中なのはわずかな間だろうし、
大学とか社会人になったらどんどん冷めていきそう。

先生と生徒の恋愛なんて所詮そんなもんだけど、
どうせ続かないのに夢中になってる感じとか、
なんとなくある背徳感とかが物語のネタにしやすいんだろう。

でも、この作品はそういう王道なドロドロ感があんましないのがかえって新鮮。

まぁ、男側が軽い感じだからだったり、
主人公の母親もあっさり肯定しそうなキャラだったりするからかしら。

多分王道ドロドロ系の重い世界を生きているのが先生に惚れちゃってるメンヘラ西脇さんで、
普通ならそいつが主人公だったりするんだろう。
男もそれに呼応しちゃって、二人で世間を敵に回しながら重い路線をひた走る悲劇。

でも実際の主人公はどっか軽い世界に生きてる。
母親も、先生も、軽い。

この何てこと無い軽さはちょっとユニークなのかもしれない。

あと、奥田民生に似てるって、
言い方かえるとなんかいそうな顔、なんだよなぁ。
いわゆる少女マンガの王子様的な顔じゃなくて、
なんか現実にいそうな顔。

なんかそういうリアリティの出し方もうまいのかも。

I love her (1) (マーガレットコミックス (2099))

I love her (1) (マーガレットコミックス (2099))