子供のころ父親が、この作品のドラマを見ていた。
マンガもまだ連載中で、確か片岡鶴太郎が主演で・・・
そんなおぼろげな記憶となんだかとてもいい話の作品という印象が残っていて、
ちゃんと読んでみようと思って買ってみた次第。
家庭裁判所の判事が主人公で、遺産相続での揉め事とか、離婚協議とか、少年犯罪とか
色々な事件が出て来る。
事件を通じて、夫婦とか家族とか、兄弟とか親子とか、いろんな人たちの更生を描いてる。
毎回考えさせられながらほっこりするヒューマンドラマ。
- 作者: 毛利甚八,魚戸おさむ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/10/02
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 発売日: 2013/11/26
- メディア: Amazonビデオ
- この商品を含むブログを見る
もともと全15巻で、しばらくは1話完結型で進む。
ちょっと短過ぎて食い足りないことも多い感じなのだけど、
10巻程度から?複数回使って1つの物語が語られるようになり、
そこからものすごく面白くなる。
まぁ少年とはいえ罪は罪なのだろうけど、
「どんなに長い処分を与えても、少年は社会に戻って来るんです。誰かの隣に住むんですよ。」
「その時・・・・・・その少年が、笑って暮らしている可能性を探すのが、裁判官の仕事なんじゃないんですか」
この話って、実は12巻でも回想シーンで語られていて、
本書のテーマとしてとても重要。
罪に対して罰を与えるだけでは必ずしも人は更生しない。
行動の裏には理由があるわけで。
色々話はあるけれど、白眉は石嶺というクールに、事務的にこなそうとする判事が、
売春した少女の事件を通じて自ら変わっていく話。
これが本当に良い話なんだなぁ。
主人公桑田の思いが描かれる下のようなシーンもあるし。
石嶺判事が少女から貰った手紙を読んで号泣するシーンは、
この作品随一の名シーンだし、号泣する姿それ自体を直接には描かないマンガ表現としても秀逸。
いやはや、名作です。
- 作者: 毛利甚八,魚戸おさむ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/10/02
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 発売日: 2013/11/26
- メディア: Amazonビデオ
- この商品を含むブログを見る