Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました。マンガが大半を占めていますが小説も好き。マンガはコミックで読む派。本は買って読む派なので常にお金と収納が足りません。例年1000冊以上コミック読んでます。ちなみに当ブログのアフィリエイト収入は昔は1000円くらいいった時もあったけど、今では月200円くらいです(笑)みんなあんまりマンガは買わないんだなぁ。。収入があった場合はすべて本の購入に充てられます。

昔から才能に溢れている作家だったんだよ、一気読みするしかない作家。 三宅乱丈/pet

人の精神の中に入り込んで、その精神世界を弄ることで
人を廃人にしたり、記憶を書き換えたりできる能力を持つ人たちのお話。

そんだけすごい力を持っているのに、組織に飼われていて、
命令に従いながら生きている。
組織は彼らのことをpetと呼んで、道具としか思ってないのだけど・・・。

といった、設定の三宅乱丈の初期の傑作。
人の精神の中には、明るく楽しい思い出であるヤマと、
暗くて辛い思い出のタニがあるっていう設定とか、
三宅乱丈独特の世界とルールが構築されている。

この独自の世界とルールを構築する力こそが三宅乱丈の真髄な気がしていて、
その才能が『イムリ』というファンタジーに結実したんじゃなかろうか。

そんなことを読みながら感じた作品。 

その独自の世界とルールは、緻密であるがゆえに、ともすればわかりづらさを伴う。
呼んでいてもついていけなかったり、忘れちゃったり。
だから、三宅乱丈の漫画は一気読みこそが正しい読み方なのだ。

でも、しばらくするときっと忘れちゃう。
だから、また読み返すときも一気読みで。