人の精神の中に入り込んで、その精神世界を弄ることで
人を廃人にしたり、記憶を書き換えたりできる能力を持つ人たちのお話。
そんだけすごい力を持っているのに、組織に飼われていて、
命令に従いながら生きている。
組織は彼らのことをpetと呼んで、道具としか思ってないのだけど・・・。
といった、設定の三宅乱丈の初期の傑作。
人の精神の中には、明るく楽しい思い出であるヤマと、
暗くて辛い思い出のタニがあるっていう設定とか、
三宅乱丈独特の世界とルールが構築されている。
この独自の世界とルールを構築する力こそが三宅乱丈の真髄な気がしていて、
その才能が『イムリ』というファンタジーに結実したんじゃなかろうか。
- 作者: 三宅乱丈
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そんなことを読みながら感じた作品。
その独自の世界とルールは、緻密であるがゆえに、ともすればわかりづらさを伴う。
呼んでいてもついていけなかったり、忘れちゃったり。
だから、三宅乱丈の漫画は一気読みこそが正しい読み方なのだ。
でも、しばらくするときっと忘れちゃう。
だから、また読み返すときも一気読みで。