Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました。マンガが大半を占めていますが小説も好き。マンガはコミックで読む派。本は買って読む派なので常にお金と収納が足りません。例年1000冊以上コミック読んでます。ちなみに当ブログのアフィリエイト収入は昔は1000円くらいいった時もあったけど、今では月200円くらいです(笑)みんなあんまりマンガは買わないんだなぁ。。収入があった場合はすべて本の購入に充てられます。

アンドロイドの自我、アイデンティティといったテーマを官能小説の皮で包んだような仕上がり。 小川一水/天冥の標 Ⅳ 機械じかけの子息たち

第四部はLoversたちの物語。

ラゴスはいかにしてラゴスになったかというこれまた
Loversの原形が成立する所の物語なんだけど、
最後までラゴスは脇役、のように見えて最後はやっぱりラゴスの物語なんだよね。

性欲処理用に作られた人造人間、アンドロイドがLoversたちなんだけど、
まぁそういうテーマだからここぞとばかり官能小説的な型を楽しんでいる。

アンドロイドの自我、アイデンティティといった
ブレードランナー的なテーマを官能小説の皮で包んだような仕上がり。

こうやって色々な時代の物語を巡りながら、
やがてメニー・メニー・シープにたどり着き、第一部の時系列に戻ってくるんだろうか。

各種族の救世群、アンチヨークス、Loversと各勢力の物語を読んだ今、
すでにまた第一部が読みたくなってきている。

巧みな大作だな。