Book Select 本を選び、本に選ばれる

読んだ本にまつわる話を書き綴っていくことにしました。マンガが大半を占めていますが小説も好き。マンガはコミックで読む派。本は買って読む派なので常にお金と収納が足りません。例年1000冊以上コミック読んでます。ちなみに当ブログのアフィリエイト収入は昔は1000円くらいいった時もあったけど、今では月200円くらいです(笑)みんなあんまりマンガは買わないんだなぁ。。収入があった場合はすべて本の購入に充てられます。

2017-01-01から1年間の記事一覧

人類滅亡の脅威は人類の進化からもたらされる。 高野和明/ジェノサイド

作品は2011年に出版されているが、今読むと いけすかないアメリカの大統領がトランプを彷彿とさせて 妙なリアルさを感じる。人類滅亡の脅威は人類の進化からもたらされるっていうお話なのだが、 進化した人類は文字通り人知を超えている、という設定が面白い…

1953年、60年以上前に描かれた『はたらく細胞』みたいなお話! 手塚治虫/38度線上の怪物

38度線上の怪物と言われると、北朝鮮と韓国の国境線、 北緯38度線、板門店のことを思い浮かべるけど、全く関係ない!これは誤認されると自覚した上で意図的につけられたタイトルらしい。 じゃあ38度線って何?ってのは体温のこと!38度線上の怪物 (手塚治虫…

寄生獣ってどんな作品かというと右手がち○こになる作品なんだ。それだけは、忘れないであげてください。。 岩明均/寄生獣

『寄生獣』が名作なのはみんな知ってる。 天才、岩明均の代表作。それなりにマンガ好きなら大体読んでるし、 『寄生獣』好きって言っとけばそれなりにマンガ好きな感じする。寄生獣(1) (アフタヌーンコミックス)作者: 岩明均出版社/メーカー: 講談社発売…

才能は無料ではなくて、持ってるやつは持ってるやつで、何かを捧げている。 羽海野チカ/3月のライオン

このマンガが大好きな人はとっても多い。 だいたいみんな、好きっていう。 村上春樹が好きっていう人と同じくらいの人が 好きになるんじゃないかっていうくらい受け入れられる作品な気がする。3月のライオン 1 (ジェッツコミックス)作者: 羽海野チカ出版社/…

女の内股に刺青。金田一シリーズでやや淫靡な中編。 横溝正史/スペードの女王

推理小説とか本当に読んでこなかったので、 今更なんですが、それだけ楽しみがあると思えば、世の中面白い本だらけ。というわけで、今更シリーズですが、横溝正史の金田一シリーズ、 スペードの女王を読んでみた。 角川から金田一耕助ファイルっていうのが出…

全集を端から読んでいくのを再開。42巻目だよ。 手塚治虫/新世界ルルー

新世界ルルーと黄金都市の2作品が収録。新世界ルルーは、本人があとがきで、 モンテ・クリスト伯とパラレルワールドを組み合わせたでっち上げと言っている作品。 確かに初期の頃の作品は今読むと辛い。 読んでも一瞬で忘却してしまうつまらなさ。。新世界ル…

こんなスケールのでかい不倫漫画読んだことあるか?旦那がスレイマン(オスマントルコの皇帝)なんだぜ!? 篠原千絵/夢の雫、黄金の鳥籠

不倫。 倫理的ではない関係だから不倫というのかしら。 でも仕方ないの、道ならぬ恋は燃え上がってしまうのよ。でも実際不倫報道されるとみんなしたり顔で不倫は良くないっていうのよね。 大好物なくせに。 物語の題材としては洋の東西を問わず大人気のテー…

荒唐無稽な劇画っぽさが売りの漫画から物語の型としてのゴルゴ13や水戸黄門に思いを馳せる今日この頃。 北芝健・渡辺保裕/内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎

Kindleで安かった。きっかけはただそれだけなのだけど、 安いとそういう消費行動を誘発するんだという一つの証左でもある。まぁ、そんなことは置いといて、 『内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎』である。漢字だらけのタイトル。覚えてもらうことを拒絶しな…

虚構の信ぴょう性を虚構が重ねていく緊張感のある物語。 奥泉光/虫樹音楽集

歴史を語ることの難しさとか、そもそもの歴史の虚構性みたいなものを 意識している作家だと知り、順番としてはおかしいのだけど『東京自叙伝』読んでから、 続けてこっちも読んだ。あるジャズミュージシャンにまつわる思い出と、カフカの『変身』が絡まり合…

孫子の兵法は有名だけど、孫子自身が描かれる物語って少ないんだよね 星野浩字/ビン~孫子異伝~

孫子の兵法の原形を書いたのは孫武。 そして孫武の子孫でその理論を実践、進化させていったのが孫臏。 で、孫子と言うとこの二人のことを指すのだけど、 この物語は後者の孫子、すなわち孫臏が主人公。時代は紀元前4世紀頃、中国の戦国時代と言われれるタイ…

東京が東京の歴史を語るのだけど、果たしてどこまで信じられるか。 奥泉光/東京自叙伝

東京の地霊が、幕末の維新から現代までを語るという設定で、 各時代ごとに主人公が変わる。地霊が乗り移る人物が主人公なのだが、地霊は次から次へと渡り歩いていくのだ。その時々の同時代人を通じて描かれる東京なのだが、 あくまでも全てを見てきた東京の…

平易な言葉で語られる詩のある生活。 吉野弘/現代詩入門

現代詩入門といっても、吉増剛造のような前衛的な現代詩というわけではなく、 ごくごくスタンダードな、現代の詩の入門編だ。現代の詩ってなんぞってのは、あまり昔の古典を引っ張り出してきて 解説するのが趣旨じゃないよという程度のもの。 シェイクスピア…

天才たちのお話だから感情移入できないんだよね、さらっと読む分には良いけど。 藤巻忠俊/黒子のバスケ

バスケ漫画といえば『スラムダンク』ってくらい 『スラムダンク』はバスケ漫画の歴史を塗り替えて頂点に君臨している。つまりバスケ漫画に挑戦するということは『スラムダンク』に挑むことであり、 それはまぁ、とてつもなくハードルが高い所業なのだ。真っ…

300点の良いものカタログ! 失いかけてた物欲を思い出しそう。 ソニア・パーク/ソニアのショッピングマニュアル

スタイリスト、ソニア・パークが選んだ100アイテムを紹介する良い物ガイド。 これが結構当たって、第3弾までシリーズ化されたのがこれ。見開きで1アイテム。左ページに写真、右ページに語り、という構成で、 良い物を眺めているのは気分がいい。 要するにこ…

一護が戦い、一護が傷つき、一護が修行し、一護が勝利する物語。 久保帯人/BLEACH

全74巻の長期連載。 早く終われと揶揄されたりもしていたけれど、まぁまぁ面白い。BLEACHの主人公の一護はちゃんと努力する主人公。 事あるごとに一人で修行、あるいは修行に類する試練に臨んで強くなって敵を倒す。 愚直なまでにこのパターンは繰り返され、…

そう見えちゃってるんだから、しょうがないよな、とある種途方にくれる 小林和彦/ボクには世界がこう見えていた 統合失調症闘病記

統合失調症を発症した著者が、 自分の体験を文章にした稀有な記録。大抵の患者は、文章もうまく書けなくなってしまうそうなのだが、 小林さんの場合は、統合失調症を発症しても文章能力が失われることはなかったので この非常に貴重なドキュメントが残された…

東日本大震災への200億円を越える義援金、あの時台湾では何が起きていたのか? 木下諄一/アリガト、謝謝

台湾在住30年の著者が取材を重ねた上で小説に仕立てたフィクション。 ただ、個人名や組織を変えてはいるけれど、実際にこういうことが起きていたのだろうという点では、 ノンフィクションのルポを読んでいる感覚に近いものがある。アリガト謝謝作者: 木下諄…

現実世界では目立たない凡庸な子が主人公っていう設定が今っぽいよなー。 川崎直孝/ちおちゃんの通学路

物心がついてからのルーティンワークと言えば通学だろう。 毎日、毎日、同じ場所へと向かうだけなのに、子供の頃って 通学自体がそれなりに面白かった気がする。一人、もしくは友達と学校へ向かう通学路は時間にしてみれば大したことはないのだけど、 寄り道…

気楽に読める可もなく不可もない作品。 なかざき冬/えとせとら

じいちゃんから受け継いだ謎の銃は、動物のエキスをつけると 干支にちなんだ弾が出る摩訶不思議な銃。その謎の銃エトガンをめぐる物語。 途中で12星座にちなんだ星座銃(ゾディアック)っていう銃も出てくる。だけど、合わせて24種類の弾が活躍した記憶はな…

法で裁けぬ悪を裁くワイルドな警察のお話。 望月三起也/ワイルド7

2016年に作者は亡くなっていて、 その後Kindleで投げ売られているのをよく見かけていて、 安いタイミングで買っておいたもの。愛蔵版を分冊にした全50冊が出ていたのだけど、 なぜかこれを書いている時点ではAmazonからは落ちているみたい。 Kindleのライン…

読んだら本当に誰もいなくなってた。 アガサ・クリスティー/そして誰もいなくなった

アガサ・クリスティーの代表作。 読んだことなくても名前は聞いたことがあるような有名作品。まぁ、きっと誰もいなくなるんだろうな程度に思っていたわけなんだけど、 孤島に招待された客全てが謎の死を遂げていくミステリー。そして誰もいなくなった (ハヤ…

ビジネス書がマンガになったような作品。社会人向けビジネス漫画って市場はもっと伸びそうだよね。三田紀房/インベスターZ

三田紀房のマンガ、実は初めて読みました。 『ドラゴン桜』とか話題になってたから知ってはいたけど、 この人のマンガってマンガなんだけどビジネス書ちっくな印象が強くて、 いまいち触手が伸びなかったのだけど、 読んでみたらほんとによくできたビジネス…

夫婦とか家族とか、兄弟とか親子とか、色んな人たちが更生していく物語。 毛利甚八、魚戸おさむ/家裁の人

子供のころ父親が、この作品のドラマを見ていた。 マンガもまだ連載中で、確か片岡鶴太郎が主演で・・・ そんなおぼろげな記憶となんだかとてもいい話の作品という印象が残っていて、 ちゃんと読んでみようと思って買ってみた次第。家庭裁判所の判事が主人公…

優秀な検事というのはコミュニケーション力の塊みたいな人なんだなぁ 大澤孝征/元検事が明かす「口の割らせ方」

人生、30も半ばを過ぎてくると、自分の一生の中で、まず体験することはないだろうということは見えてくる。 例えばこれから司法試験受けて弁護士とか検事になるとかはまずないだろうな、と思うわけ。そんな自分が体験しないであろう世界のことを読んでみる…

乳首が見えたり見えなかったりする王道バトル漫画 松江名俊/史上最強の弟子ケンイチ

全61巻というなかなかのボリューム。 週刊少年サンデーで長らく連載されていた名作。武術を極めた者が集う梁山泊の5人の達人に鍛えられたから「史上最強の弟子」という設定。 師匠はとにかく人間離れした強さで、無茶な修行をこなしていくうちに ケンイチも…

桂正和の描くかわいい女の子が見たいという読者のニーズを満たしてる長編。 桂正和/I's

桂正和の作品を立て続けに読んでるのだけど、 『I's』はなんつーかいわゆるラブコメ。絵がかわいいという才能が突出していると思うのだけど、 それ以外は普通だなぁ、というのが率直な感想。この作品は王道のラブコメって感じで、憧れの美女とのすれ違いをひ…

オナラなんかじゃキミのステキは翳らない 桂正和/D・N・A2 ~何処かで失くしたあいつのアイツ~

30代男子にとってジャンプの美少女*お色気担当として 強烈な印象を刻みつけているのが桂正和。電影少女やI's、そしてこのDNAと一時代を築いたことは間違いない。D・N・A2 〜何処かで失くしたあいつのアイツ〜 1 D・N・A2 ?何処かで失くしたあいつのアイツ? …

ジャンプに連載されていた伝説のギャグマンガ。 木多康昭/幕張

ジャンプコミックスは中古市場でもなかなか品薄だったけれど、 電子化されていつでも、誰でも読めるように。 こういう所は電子化ってのは素晴らしいね。幕張 1 (highstone comic)作者: 木多康昭出版社/メーカー: highstone, Inc.発売日: 2014/11/19メディア…

人攫いが仕事の集団が主人公だけど、活劇にはしない辺りがミソ。 オノ・ナツメ/さらい屋五葉

タイトルにさらい屋とあるように人攫い、拐かしを生業とする5人組の物語。 主人公は冴えないお侍さんでひょんなことから巻き込まれていくのだけど、 いわゆるピカレスクものに見えてちょっと違う。さらい屋五葉(1) (IKKI COMIX)作者: オノ・ナツメ出版社/…

当初注目していた漫画読みは多いと思うのだけど、なんか違うんだよなー。 ふみふみこ/ぼくらのへんたい

コミックスが刊行された当初はなんだか凄そうなのが来たぞ!という感じで大注目だった作品。ぼくらのへんたい(1) (RYU COMICS)作者: ふみふみこ出版社/メーカー: 徳間書店(リュウ・コミックス)発売日: 2014/03/07メディア: Kindle版この商品を含むブロ…